巷で話題のシャインマスカット。
果物好きな私としては、たいへん気になるところではありますが、ひと房1,500円以上もするんで手が出ない。
ところが、かかりつけの歯医者さんから山梨のJA産直に激安シャインマスカットが販売されているとの情報を入手!
速攻翌朝、期待に胸を躍らせながら山梨へ向かいました。(どんだけ食い意地はってんだよって)
道の駅しらね農産物直売所(南アルプス市)
シャインマスカット激安販売の『道の駅しらね』へ富士市方面から行くには、清水から甲府へ延びる国道52号線を北上すると一本道なのですが、道中の景色がイマイチ。
なので朝霧高原から本栖湖、精進湖を通って山梨に向かうコースを選択。富士山麓の西側半分をぐるりと回りこみ、牧場やキャンプ場の背後に遠く南アルプスまで山々の稜線が重なりあう風景はいつ来ても絶景。最高のドライブコースなのです。
『道の駅しらね農産物直売所』に到着したのは10時前でしたが、平日だからか幸い棚にはたくさんのシャインマスカットが並んでいました。
休日は大変な混雑らしく、感染予防のため入場規制を行う旨の看板が立っていました。
やっぱり狙い目は平日ですよ。
事前情報では、いちごなどが入っているプラスチック容器に、粒が取れてしまったB品シャインマスカットが他のぶどうと一緒に入って700円だったそうですが、なんとなんと、この日は450円!数量限定で400円パックもありました。
房から落ちてようと、味は同じですしね。
種類がいろいろあって迷っていたら、リピーターらしき地元民のおじさまが、丁寧に説明してくださいました。
ご贈答用?の立派なぶどうには目もくれず、パック入りのぶどう4パック、柿、りんご、梨、お野菜を山ほど購入して、たったの3,500円!
めちゃくちゃお値打ちでした。
4パックのうち3パックをペロっと食べてしまったので、最後の1パックを慌てて撮影しましたが、これは『ゴルビー』という赤みがかったぶどうと『シャインマスカット』のセット。他には『ベリー』という濃い紫色のぶどうとセットも。『ベリー』は濃厚な甘さでとても美味しかったです。
肝心の『シャインマスカット』は、皮ごと食べられて上品な甘みがあり、朝昼晩、何ならおやつにも食べ続けられそうなくらい飽きの来ないぶどうでした。
(ちなみに夫のイチオシは『ゴルビー』)
甲斐 武田神社
せっかく遠出してきたので、武田神社に寄ってみることにしました。
武田神社は、躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)と呼ばれる武田氏の居館の跡地に建てられた武田信玄を祭神とする神社。
武将を祭っているだけあって、すごく渋くていい!
のんびり社の杜を散策していると、どこからか見事な謡が聞こえてきました。参道の少し奥まった場所にある能楽堂からでした。
袴姿の方がおひとりで練習されているようでしたが、マイクもないのに遠くまで通るアルトなお声と凛としたお姿に感銘を受けました。「これが本物が持つ力なんだ!」(素人の勝手な感想です)
武田神社の前の土産物店には、『Go to キャンペーン』のポスターが大きく貼られていました。
自宅から日帰りドライブの私たちは、一切『Go to』の恩恵に預かることもなく、「なんだかなぁ」と。
新型コロナさえなければ、たくさんの人でにぎわう観光地だったでしょうに、多少観光客が戻ってきていてはいるようですが、にぎわいには程遠い有様。
密になる心配が全くないので有難い一方、お店の方たちの大変さがひしひしと伝わってきて、神社の向いにあるお店でランチすることにしたのですが、立派な建物なのに客は私たちだけ。
スタッフの方の時給も出ないよ…。
勝沼 原茂ワイン
奇遇なことに、これもまた前日、知人から勝沼にあるワイナリーを勧められていました。
ちょうど良い機会だと思って山梨のワイナリーを調べてみたら目から鱗、素晴らしいワイナリーがそこここにあるじゃないですか!
今回は突然降ってわいた無計画な旅でしたので、最初に目についた原茂ワインさんに伺うことにしました。
原茂ワインは、1924年に創業。
明治時代に建てられた母屋が、赴きあるショップ&レストランに改装されました。
1階は障子のようなしつらえが目をひくテイスティングカウンターとショップで、レトロなグランドピアノや薪ストーブも置かれているゆったりとした空間。
昔は養蚕をしていたという母屋。二階は蚕室だったので天井が高く、どっしりした梁がいい味出しています。
山梨県甲州地域は、江戸時代には主に輸出用の養蚕業で栄えたそうですが、明治になってから、ぶどう栽培に適した土壌であったことからワインへの取り組みが始まりました。
他国の安い絹との価格競争のため養蚕は徐々に衰退し、ワインへと軸足を移していくことになります。
そういえば、山梨にある織物メーカーさんも、絹織物からオーガニックコットンへ転向されていました。絹織物で培った技術が、繊細なオーガニックコットンにも生かされているのだそうです。
2階はカフェレストランですが、2020年10月末をもって営業終了だとか。本業のワイン作りに集中されたいとのことでした。
こうやって上から一面のぶどう畑を見渡していると、普段見ることがない景色に身も心も癒されます。
- 飲みやすい Haramo Rouge
- (左)購入した葡萄ジュース「風林火山」 (右)HARAMO ADIRON ヌーヴォー
さてさて、お待ちかねの試飲タイム。
運転手は横でヨダレを垂らして見ているだけ、私が3種類試飲させていただきました。
お酒が苦手なもので、香りや品種のこともわからず、的外れかもしれませんが悪しからず。
『Haramo Rouge』
夫が赤好きなので、まずは一番人気というハラモルージュ。
口当たりが良く飲みやすい赤。ピザやビーフシチューなど軽い食事に合うかも。
『商品名忘れ 渋い赤』
次は、もう少し渋めでお願いしたワイン。
味の違いにびっくりです。
美味しいステーキなどメイン料理と一緒にいただくべき。
『HARAMO ADIRON 2020』
最後に「こんなのもあります」と持ってきていただいたのが、搾りたてヌーヴォー!
一口飲んだだけで、フレッシュな芳醇さ、広がる華やかさにガツンとヤラれました。フランスの美味しいヌーヴォーを飲んだことがありますが、自家製搾りたてのパワーは半端ない。
こちらは食前酒やチーズなど軽いおつまみと一緒にいただくのにぴったり。
結局ヌーヴォー1本と葡萄ジュースを購入して帰宅したのですが、夫がヌーヴォーに惚れ込んで「また行こう」と駄々こねてます。
どれも手頃なお値段で、これからの楽しみが増えました。
訪ねた先のマップ
フルーツ王国山梨、最高!
何度も行っているはずなのに、山梨の素晴らしさに今まで気づかなかったなんてもったいないことをしたものです。
それに、伊勢志摩サミットで供される程実力のあるワインが勝沼にあるそうなんで、また近いうちに訪ねてみたいと思います。
