海外旅行

うま君が手術! 母シカゴへ part 1 渡米準備編

突然の電話に良からぬ予感

我が家もご多分に漏れず、離れて暮らす息子というのは、元気な時には音沙汰無し。
電話には出ない、メールは忘れた頃に面倒くさそうな返信があるだけ。
だから突然電話がかかってくると心臓に悪いのです。

2017年3月。
そう、やらかしてくれました、うま君が異国で負傷。
「前十字靭帯断裂(Anterior cruciate ligament rupture)」。
膝を動かすのに重要な役目を果たす靭帯が切れてしまうスポーツ選手に多い症例で、放置すれば膝の半月板や軟骨が変形・損傷してしまうものらしいのです。
早急に手術が必要と言われても、仕事もあるし、パスポートも切れているので、最短で1ヶ月後に行くことにしました。

まずは、必要な手続きをチェック!

二十数年ぶりの海外は準備が半端なくたいへんでした。
何もかもすっかり浦島太郎なので、ネットで調べながら準備を始めてみました。
以下は私にとっての備忘録でもありますが、少しでも皆様のお役に立てればと、できるだけ詳しく記してみました。
※あくまでも個人のケースなので、ツアーに参加される方は、旅行会社にご相談ください。
※また常に最新の情報をご自身でご確認ください。

まずは時間がかかる手続きの類からチェック!

航空券
(エアチケット)
うま君がANAを予約。今回の航空券は、うま君の会社の保険でカバーしてもらえました。
出発日に近くなるほど料金が高くなるので、何を差し置いてもチケット予約が最優先。
気兼ねなくトイレに立てるように通路側の座席を指定。
パスポート(旅券) 一般旅券は、5年(紺色)と10年(赤色)の2種類。
昔は県の出先機関で申請しなければならなかったのに、市役所の窓口でできるようになってました!
申請から受け取りまで最低10日間くらい。予定が決まったらなるべく早く手続きを。
もう二度と行くことはないと思って5年のパスポートにしてしまいましたが、5千円しか違わないんだから、10年にしておけばよかった
ESTA(エスタ)
電子渡航認証システム
日本人が90日以下の観光目的で米国に渡航する際に、ビザ免除の代わりに義務付けられている制度。有効期限2年。
ネットから申請可能で$14。クレジット決済もできます。
出発の72時間前までは手続きが可能ですが、パスポート、航空券が揃ったらすぐに申し込みした方が安心。
念のためコピーを持ちましたが、見せるように言われたことはありませんでした。
昔はこんな申請もビザも不要だった気がしますが、まあ、いろいろたいへんな世の中なので仕方ないですか。
→ESTA申請公式サイト: https://esta.cbp.dhs.gov/esta/
海外旅行保険 絶対に必須の安心料。
私は損保ジャパンの【新・海外旅行保険 OFF】の中クラスのものに加入しました。5,000円程度。
滞在先・滞在期間・補償内容によって保険金額が異なります。
スマホ回線 空港をはじめwi-fiが使える場所は多々あるでしょうが、自分用の回線がないと不便、というより不安。スマホが命綱ですから。
今回はソフトバンク契約者なら無料で使えるアメリカ放題を使用。
→アメリカ放題|ソフトバンク
国際運転免許 うま君が運転して欲しいというので、しぶしぶ取得。
アメリカでは、日本の国際運転免許証があれば運転できます。
運転免許センターで即日発行。2,350円。有効期限1年。
両替 昔の残りのキャッシュが$20弱残っていたので、特に両替はせず。基本クレジットカード支払いで済ませようという計画。

持ち込みが禁止されているものをチェック!

さて次は、1.アメリカへ持ち込めないもの、2.飛行機に持ち込めないもの、3.免税範囲について調べてみました。
私の場合はANAでしたので、基本情報はANAサイトを参考にしました。

1.米国への持ち込みが禁止・制限されているもの

そもそもアメリカへ持ち込めないものには、どんなものがあるんでしょう?
詳細な決め事がありますが、普通の旅に関係ありそうなものをピックアップしてみました。

麻薬、コピー品、
ワイセツ物
もちろん絶対に×。隠し持つのはやめて。
普通の薬を、旅行中に必要な常識的な量で。
通貨 通貨または換金可能な通貨代替物の額が1万ドル未満。
植物や種 基本は持ち込まない。厳密には藁で作られた手工芸品なども検査されなければならないらしい。
果物、野菜 植物の害虫や病気も一緒に持ち込む可能性があるため×。
調理済み食品で持ち込めるもの、持ち込めないもの 複雑なので、アメリカ大使館の記述を下記に引用します。

パンや特定の種類のチーズを米国に持込む事は可能です。
動植物検疫課(APHIS)のウェブサイトには旅行者へのアドバイスまたはハンティングトロフィーセクションがあり、米国に持込む食品やその他の製品について多くの情報を提供しています。
多くの調理済み食品は持込み可能です。
しかしながら、アフリカ野生動物の肉やその他の肉製品を含むものほとんど、
カレー、ブイヨン、スープミックスなどは持込む事が出来ません。
原則として、調味料、酢、油、包装された香辛料、蜂蜜、コーヒー、茶は持込む事が出来ます。
米は虫が寄生する可能性がある事から米国に持込む事を避けた方がいいでしょう。
またいくつかの輸入食品は米国食品医薬品局の許可が必要になります。

引用元:米国への持込品に関して【在日米国大使館・領事館】

米国への持ち込み、輸出を禁止または制限されている品目についての詳細は、下記をご確認ください。
Prohibited and Restricted Items (CBP アメリカ合衆国税関・国境警備局)

2.飛行機に乗せてはいけない、もしくは制限されているもの

そして次は、飛行機には乗せてはいけないもの、もしくは制限あるものなどを調べました。今回表にしてみて、あらためて見過ごしていた項目も発見。
プリンターカートリッジも500g以上(500mlではない)はダメなのね?!
モバイルバッテリー、預け入れは不可って知らなかった。手持ちのバッグに入れておいて良かったです。バッテリー容量も、iPhoneを2~3回充電できる程度のものなら問題なし。

品目 機内持ち込み  預け入れ
花火、クラッカー、キャンプ用・家庭用ストーブ、染料、ペンキ、殺虫剤、漂白剤、コンロ用カセットボンベ、ガスボンベ、エタノールなど × ×
【米国線全便】
CO2カートリッジ、500gを超えるプリンターカートリッジ・トナーカートリッジ
× ×
ハサミ、カッター、ナイフ類、ゴルフクラブ、工具類(ドライバー)など ×
化粧品・医薬品スプレー
(整髪、制汗スプレー、殺菌、消毒、冷却スプレー)

1容器0.5kgまたは0.5リットル以下のものは1人あたり2kgまたは2リットルまで
スポーツ用品・日用品のスプレー
(引火性ガス・毒性ガス以外のもの)
×
スポーツ用酸素スプレー、酸素缶 × ×
コンセント式ヘアードライヤー、ヘアアイロン、ヘアカーラー
 電気シェーバー、爪切り、毛抜き
 乾電池、ボタン型電池
スマートフォンの充電器(コンセント、乾電池、USBタイプ)
 リチウム電池を内蔵した一般的な電子機器
(時計、計算機、デジタルカメラ、携帯電話、パソコン、タブレット、ビデオカメラ、テレビカメラ、ロボット掃除機など)

容量・個数の条件付き
リチウムイオン電池が内臓された
モバイルバッテリー

容量・個数の
条件付き
×
 家庭用/海外旅行用の一般的な変圧器
 家庭用/海外旅行用の一般的な炊飯器
 使い捨てカイロ(旅行中に使用する分量程度)
 電子たばこ(自分用) ×
喫煙用ライター
マッチかライターいずれか1個
×
あらゆる液体物、ジェル、エアゾール類
(飲料類、クリーム・ローション・オイル類、香水、スプレー、シャンプー類、シェービングフォーム、防臭剤等のエアゾール類、歯磨き粉等の練り状物、半固形物、その他同様の物を含みます。 )

それぞれ、100ミリリットル以下の大きさの容器に入れ、縦横の辺の合計が40cm以内の透明なジップロック状のプラスチック袋に余裕を持って入れる。

【国内・国際線】リチウム電池(リチウムイオン電池)が内蔵・装着された一般電子機器の取り扱いについて
https://contact-jp.ana.co.jp/app/answers/detail/a_id/6174/

3.免税範囲で持ち込めるもの

タバコ 紙巻タバコ200本、または葉巻50本、または刻みタバコ2kg(21歳以上)
酒類 酒類1リットル (21歳以上)
土産品 US$100 以内

食品の原材料には要注意!

様々な規制がありますが、特に食品関係は、うま君の家でご飯を作るのに必要な食材、ご迷惑をかけた仕事先やお友達へのお土産を用意するのに大事な項目。
しかし非常にわかりにくいんですよね、これが。
なので、不安なものは持たないことに。
没収だけならまだしも、税金を追加徴収されたり、ブラックリスト入り(想像です)は避けたいですしね。

ですから食品、特にお土産の買い物は、都度原材料を確認しなければなりません。
すべて裏をひっくり返して、特に肉エキス関係の記載に気をつけます。
思いっきり肉が見え見えの製品なら簡単ですが、カレー、ブイヨン、スープミックスに加え、インスタントラーメン、肉エキスが入っているものは全て×。

地元のお土産売り場でさんざん迷った挙句、いかにも日本らしい素敵なパッケージ入りの「お茶漬けの素」を見つけたのですが、裏の原材料には肉エキスの表示…。まさかお茶漬けに肉エキスが入ってるとは…絶句。

こうなったら、もう地元銘菓「うなぎパイ」でいいか~と思いきや、ワシントン条約の関係で、原料のウナギが日本ウナギだと証明されなければ没収の可能性があるという記事を目にしてしまい、残念ながら諦めました。

結局面倒くさくなって「白い恋人などのクッキー類」、「柿の種などのおせんべい類」、「日本茶ティーパッグ」など、面白くも何ともないものばかりになってしまいました。ごめんなさいっ!

「富士宮やきそば」をアメリカへ持って行く

うま君 たってのリクエストは「富士宮やきそば」。
まあ、幼少時からこれ食べて育ったものですから納得です。

でも通常は要冷蔵だけど大丈夫?
そこで、富士宮やきそばでは昔からお馴染み「マルモ食品さん」に問い合わせてみました。
すると、やはり同じような方がいらっしゃるようで、
「大丈夫ですよ、作りたてで、冷蔵庫に入れる前のものを用意しておくので、機内持ち込みでお願いします。」とひとつ返事でご対応くださったではないですか!

真夏だとヤバそうですが、4月なのでギリセーフ。
たくさん持って行っても冷凍保存できるとのことで、太っ腹?で10個お願いしました。(結構重いからこれが限界)

でもこれは工場直売だからできる荒技で、一旦スーパーや小売店の店頭に並んだものだと難しいらしいです。

ありがとう、マルモさん!
これからは浮気せずにマルモさんの麺一筋で行かせていただきます!
→ 富士宮やきそば マルモ食品

慌しく荷物のパッキング

持っていける荷物の個数、サイズ、重量等については、航空券予約時に案内してくれますが、各航空会社のサイトでも確認可能です。

預け入れ手荷物(CHECK-IN LUGGAGE)に入れたもの

私の場合、預け入れ手荷物は中型のスーツケース1個。
昔のものはボロボロで使いものにならなかったので、新規に通販で購入。
「軽量 Mサイズ ファスナー開閉式」のお安いものを選びました。
色は、目立ちすぎない珍しい色「若草色」を。
高価で流行りのものでなければ、悪い人に狙われにくいしだろうし、「若草色」なら開梱率も低かろうという計算が働いたのです、単なる勘ですが。
今の所この目論見は成功していると言えますが、保証するものではありません。

また購入時、TASロックというシステムの鍵付きスーツケースやベルトを多く見かけましたが、TASロックでさえも壊されて返ってきたという書き込みも見受けられたため、TASロック付きのベルトを購入したにもかかわらず、鍵は一度もかけたことがありません。要するに、預け入れのスーツケースには、なくなって困るものは入れないことが鉄則らしいです。

スーツケース(預け入れ荷物)
  • お土産
  • 家食がメインになるので、持てる限りの食材(海苔、ツナ缶、削りぶし、佃煮など)
  • 洋服・下着・靴
  • 化粧品、スキンケア、ヘアケア製品類

機内持ち込み手荷物(CARRY-ON LUGGAGE)に入れたもの

手荷物は、大きすぎないボストンバッグ1個と、ショルダーバッグを機内へ持ち込みました。記載漏れがあるかもしれませんが、ご容赦ください。

ボストンバッグに入れたもの(焼きそば以外は機内で使うもの)
  • 富士宮やきそば
  • スマホ用充電器、ケーブル類
  • 液体用透明ジッパー袋(水のスプレー、歯磨きペースト)
  • 化粧品類(液体やジェル状でないもの)、歯ブラシ、櫛、ヘアゴムなど
  • オーガニックコットン フェイスタオル(ひざ掛け&心の癒し用)
  • 機内用スリッパ、防寒用カーディガン
ショルダーバッグに入れたもの(貴重品及びすぐに使うもの)
  • パスポート、搭乗券など
  • 財布(クレジットカード、現金)
  • ティッシュ、ハンカチ
  • スマホ、メガネ、筆記用具
  • マスク(水スプレーでしめらせて使います)
  • 重要情報のコピー
    (戸籍、パスポート、エスタ、Eチケット、クレジットカード情報、カード紛失した際の連絡先、海外旅行保険の控え、うま君の住所など)

オンラインチェックインと、マイレージクラブ登録

オンラインチェックインって何?!

パスポート番号ほか必要事項をネットから登録しておくと、出発時刻の24時間前に自動的にチェックイン手続きが完了し、空港での搭乗手続きが不要になる便利なサービス。
何と便利な世の中になったんでしょう。
私は出発の1週間ほど前に、ANAサイトのマイページから登録手続きをしたのですが、折り返し「モバイル搭乗券」が送信されてきました。何かカッコいい!

それから、少ないながらも貴重なマイルを貯めるべく、ANAマイレージクラブに登録し、今回の予約に連動させました。これで、フライト後1カ月以内にはマイルが加算されます。数千円位にはなるはずなので無駄にできません。せこせこ…

出発前日の夜中頃、ANAからフライトのチェックインが完了したとのメールが届いていました。うわぁ、カッコいい!
さあ、これで準備万全、のはず。

さあ、成田空港へ

いよいよ出発当日。
やり残した仕事を終え、急いで”焼きそば”をピックアップし、いざ成田空港へ。
途中何があるかわからないので、念のためバスは使わず電車を使い、出発の3時間半までには到着するスケジュールを組みました。

静岡からは、新幹線、成田エクスプレスを乗り継いで2時間半ちょっと。
幸い電車の事故・遅延等もなく、無事成田空港へ到着。
両線とも旅行者に配慮されている車両なので、かさばる重い荷物も余裕で運べて楽ちんでした。その代わりお高かったですけれど…。

搭乗手続きはすでにオンラインで済んでいますので、スーツケースだけ受託手荷物カウンターでチェックイン。その際、紙の搭乗券ももらえるようでしたが、モバイル搭乗券を使ってみることにしました。

まだフライトまで3時間以上時間があるので、ランチ場所を探しついでに、レストラン・ショッピング街を見て歩きました。ものすごい数のお店が並んでいて、お土産なら何でもアリ!こんなことなら空港でお土産買えば良かった…。

実をいうと、半ば飛行機恐怖症に成り下がっていた私。
空港でのランチが最後の晩餐になるかも、と本気で悩んだ末、選んだのはお蕎麦。
やっぱり日本人なんですね。

お腹も落ち着いて、そろそろ手続きに行こうにも、どこへ進めばいいのかわからず、ANAの案内の方に聞いてやっと見つけた出発口。
大きな看板立ってました…。

看板の中へ進むと、保安検査(セキュリティチェック)が待っています。
しかし、うっかりペットボトルを持っていたことに気づき、廃棄用のゴミ箱へ。
ここからは、荷物はトレイに乗せてベルトコンベアでX線検査へ、自分は金属探知機のゲートをくぐり抜けます。
液体のプラスチック袋、スマホはバッグから出して、トレイに乗せておきます。

セキュリティチェックを通過すれば次は税関。
特に税関で申告するものがなければ(あまり高価な外国製品を持っていなければ)、出国審査でパスポートにスタンプを押してもらいます。

以上で晴れて出国を許され、搭乗口へ向かいます。

Part2へ続きます。

今日のひとこと

「家族を訪ねる旅は、観光旅行より荷物が多くなる」

ABOUT ME
たぬこ
たぬこ
インターネット黎明期よりずっとネット関係の仕事をしていましたが、その後ECメインに。2018年までの13年間オーガニックコットン衣料の販売をしていました。現在はTAOのライター兼管理をしている主婦(仮の姿?)。ちなみに写真は大昔のヤツです。


「うま君」と「たぬこ」のシカゴ関連記事を、シリーズごとに一覧にまとめました。読みたい記事へジャンプ!

シカゴ関連記事一覧へ

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA