旅先でのグルメやショッピング、街歩きは楽しいけれど、やっぱりその土地ならではの特別な体験がしたい。そんなわけで、私のシカゴ体験をいくつか紹介したいと思います。
決してApple信者ではないのですが、第一弾は『Today at Appleのセッションに参加してみた!』です。
『Today at Apple』セッションとは
『Today at Apple』とは、Apple製品を使って行われる様々な無料ワークショップで、世界中のアップルストアで参加することができます。
予約したのは、アップル・ミシガンアベニューの『Photo Walk: Framing Architecture』。
店の外に飛び出して建築を撮影するシカゴにぴったりのプログラムです。
年末でも大丈夫かな?寒くてもやるのかな?といろいろ心配しましたが、無事12月28日(2019年)の予約を取ることができました。
残念ながら今年(2020年)は感染流行のためセッションは中止になっており、代わりに『Today at Apple at Home』がオンラインで開催されています。
予約する
予約は 『Apple Store』アプリから行いました。
ご存知の方が大半かもしれませんが、各種アプリを購入する『App Store』アプリとは別物です。
私のiPhoneには入っていなかったので、アプリをダウンロードするところから始めました。(もちろん無料)
『Apple Store』アプリでは、アップル製品のオンライン注文やセッションの予約が可能です。
セッションのページにアクセスして、行きたいストアで行われるセッションの中から予約可能なものを選んで予約するだけ。
折り返し予約完了メールが届きます。
アップル・ミシガンアベニューでレクチャー
開始時間より20~30分前にストアに到着後、名簿らしきものを抱えたスタッフさんにチェックイン。フォーラムエリアの大型スクリーン前に集合して説明が始まりました。
最初にシカゴの建築や基礎的な撮影手法についてのレクチャーがあり、次に最初のスポットであるアップルストア・ミシガンアベニュー店の建築について説明がありました。
情けないことに大半が理解できなかったので、Chicago Architecture Centerのサイトで復習。(何しに行ったというツッコミは無しで…)
No.1 アップル・ミシガンアベニュー Apple Michigan Avenue
設計は数々のアップルストアに携わったことでも知られるFoster+Partners。
彼らは、閉鎖された店舗ではなくオープンなコミュニティ機能を併せ持つ集いの場が欲しいというアップルの要望に応え、且つ目立ちすぎず、周囲の環境・風景に溶け込むことを目指したのだそうです。
ミシガン大通橋のすぐ脇という立地を生かし、橋につながる広場と一段下がったシカゴ川岸をナチュラルに結んだ設計はみごとという他ありません。店内に足を踏み入れると、眼前一面に広がるシカゴ川は絶景です。
ごくシンプルなスタイルでありながら細部のクウォリティに徹底的にこだわる、アップル製品にも共通した美学で貫かれています。
壁にはクリーミーな外観の中に落ち着いた色の筋が見られるイタリアのカスターニャ石灰岩を使い、床は白黒の斑模様が特徴の中国花崗岩のタイル。
天井はぬくもりがあるアメリカンホワイトオーク。ガラスのフラットパネルには、ドイツのガラスメーカー Sedak社製のものが使われているそうです。
ちなみにこの時は iPhone 11シリーズが新発売された時でしたが、私は2世代前の8 plus、息子のうま君は果敢にも初代SEで参戦しました。
最新のスマホを貸してもらえるのですが、まあいいか、と自分たちのiPhoneを使うことにしました。
2018年に初めてこのアップルストアに来た時の様子は下記よりどうぞ。

店外に出てPhoto Walk
総勢10人くらいの参加者の後にくっついて出発。
No.2 リグレービル Wrigley Building
二番目のストップは向いにあるリグレービルで、外からの説明のみ。
リグレービルは、ミシガン大通橋から北へ延びるマグニフィセントマイルへのゲートウェイで、時計台を頂く白亜のビルはシカゴで最も象徴的な建物の一つです。
もとはチューインガムで有名になったWrigley Companyの社屋として建てられたもので、南北2棟のビルを、3階と14階の連結通路(空中橋)が結んでいます。
創立者リグレーが1893年に開かれたシカゴ万国博覧会を訪れ、立ち並ぶ新古典主義の白い建物や夜間の照明ディスプレイに心を奪われ、このリグレービルに生かされたといわれています。
建物の色合いが、上に行くにつれて6段階に分けて明るくなっていると説明がありましたが、私にはわかりませんでした。
この白いテラコッタは手入れがとても大変なのだそうで、がんばって掃除していても経年の汚れがついてしまったのかもしれません。
豪奢な2棟の間に置かれたクリスマスツリーが素敵でした。

No.3 カーバイド・アンド・カーボンビル Carbide and Carbon Building
次は、ミシガン大通橋を南方に渡ってまもなくのカーバイド・アンド・カーボンビル。
目もくらむほどゴージャスなアールデコの内外装で有名で、一度見たいと思っていた場所。セッションの途中で、外からさらっと説明があっただけですが、今まで気づかずに通り過ぎていたので大感激!
このビルは、最初の乾電池を開発したCarbideand Carbon Companyが1929年に建てたもので、そびえ立つ金箔の塔は遠くからでも目を引きます。
その後2004年にはハードロックホテルとして改築開業、2018年には St.Janeホテルとしてリニューアル。
しかし2020年新型コロナのパンデミックに伴い一時休業に追い込まれ、その後も維持できず、10月にはカリフォルニアのホテルチェーンMontage Internationalに売却されました。
2021年に再度ホテルとして開業予定だそうです。
2019年末に訪ねた時点では、まだSt.Janeホテルだったはず。新型コロナさえなければ、今もそのまま営業を続けていたことでしょう。
No.4 シカゴ文化センター横の変形ビル
この変わった形のビルについての詳細は不明。三角錐のようにとがっている部分がフォトジェニックだという説明を受けて、全員一斉に撮影。
構図がダメダメですね…。うーん、難しい。
No.5 シカゴ文化センター Chicago Cultural Center
ミレニアムパークのビーンズ向いにある威風堂々とした建物です。
ここがセッションの最終スポット。
1897年シカゴの公立図書館として建てられましたが、増え続ける需要に追いつかず、1991年には別の場所に新しい図書館が完成。この建物を無料の文化センターとしてオープンすることになりました。
ここでは時間をかけて館内を案内してくれました。
シカゴ文化センター最大の見どころは、ふたつのドーム。
ひとつはグランドアーミーホールのルネッサンスドーム。
もうひとつは世界最大のティファニードーム。
前回来館時には、肝心のティファニードームを見ずに帰ってしまったので、今回案内してもらえて本当に良かったです。
「神は細部に宿る」の言葉がそのまま形になったような、見事な素材、隙間がないほど手が入れられた豪華な装飾など、実際に見ないことにはとても紹介しきれるものではありません。
相変わらず下手ですが、できる限りたくさんの映像を見ていただきたくて動画にしました。ぜひご覧ください。
前回来た時の記事はこちら。

世界中で体験してみてほしい
Photo Walkセッションは、アップル・ミシガンアベンニュー店からシカゴ文化センターまでの距離約1km弱をツアー感覚で撮影して回るというものでした。
途中、息子が古い iPhone SEで撮影しているのを見るにみかねて、コンダクターの方が最新の iPhone 11 を貸してくれました。
撮影画像を見て想像以上に綺麗でびっくり。
貸与機で撮った画像は、Air dropで息子のiPhoneに転送してくれました。
初めから借りておけば良かった!!
ひと通りの案内が終わった後、コンダクターさんが日本語を勉強中だと言って、iPhoneに保存してある日本語の表を見せてくれました。
日本に興味がある人たちが本当に多いです。
「説明してくれた内容の10%くらいしか わかりませんでした。」と私が言うと「あ、僕話すの早いんですよね、すみません。」と謝ってくれた優しいコンダクターさんでした。
このセッションは、スマートフォンでの写真撮影初心者が対象だと思いますが、目先が変わった観光ツアーとしても楽しめるものでした。
Apple信者ではありませんが(しつこい)、iPhone 1台持っているだけで、繋がりを感じることができる場所・機会が世界中にあるってすごいことだし、海外にいても変わらぬ安心感が得られる。
そして多様性に満ちている。(つまり日本のオバさんにも優しい)
問題もあることは少しは理解しているつもりですが、それでも他にこんなブランドがあるでしょうか。
Appleユーザーの皆さん、また自由に旅行できるようになったら、日本はもとより世界中のアップルストアでPhoto Walk セッションを体験してみてください。
